昨年の台風被災から、ちょうど一年が経ちました。
あの観測史上最大級の台風15号では、私たち家族を含めて房総(とくに内房エリア)に暮らしていた人の多くが自宅崩壊の危機を感じたと思います。
実際、自宅が全半壊、あるいは一部損壊で避難生活を余儀なくされた方々も少なくありません。
もう二度とあんな体験はしたくないですが、近年、海水の温度が異常なほどの高温になっているので、あのとき以上の爆弾台風がやってくる可能性は十分にあります。
何度も繰り返しますが、「マジでここまでやるの?」ぐらいの十分過ぎるほどの準備をしておくことを強くお勧めします。
 
さて、私たちが体験した台風被災で一番困ったのは、約2週間にわたる長期停電でした。
当然ですが、照明や冷蔵庫、洗濯機などは使えないですし、トイレの水も流せません(あとから乾電池で作動することに気づきましたが……)。
「被災時にぜいたくを言うな」と怒られそうですが、日頃から田舎で自給自足に近い質素な暮らしをしている我が家にとっても、長期の停電は想像以上につらいものがありました。
電力会社が発表する復旧予定もコロコロ変わって不安でしたし……。

そんな状況のなかで最高に役立ってくれたのが、持ち運びできる「非常用電源」だったのです。
停電時でも、スマートフォンの充電やノートパソコン、扇風機、テレビ、照明などが使用できる超役立ちアイテムですね。
大容量タイプの電源なら、冷蔵庫や洗濯機、エアコンといった一般家電だって使えます。
(エアコンを使う場合は100ボルト仕様で、かつ、電源プラグが普通の形状の15アンペアタイプのもの限定となります)
台風が通過すると一時的に猛暑の日々になることが多いので、エアコンや冷蔵庫が使えることのメリットは計り知れません。
とくに、高齢者や赤ちゃん、ペットがいるご家庭では、非常用電源は必ず役立ってくれるでしょう。
非常用電源の種類は、モバイルバッテリーやエンジン式の発電機、ポータブル電源、ソーラーバッテリーなどのほか、自動車も電源として活用できます。
これらについては、それぞれのメリット・デメリットや配線時の注意点などを
にくわしく書いていますので、ぜひ参考にしてみてください。
そして現在、停電対策の切り札としてクローズアップされているのが「ポータブル電源」です。
これは、スマホの充電などに使うモバイルバッテリーの大型版みたいなもので、普通のコンセントを使えることが大きなメリットです。
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ポータブル電源を選ぶときの基準は、やっぱりバッテリーの容量=定格容量ですね。
容量が大きいほど、消費電力の大きな電気製品を長時間使えることになります。
ある程度の家電を使いたい場合は、容量が1,000Wh以上の大型タイプを選ぶことをお勧めします。
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このクラスなら、前述した冷蔵庫やエアコンなども普通に使えます。
ただし、大容量タイプは価格も高くなってくるので、そこまでの能力を求めないなら3~5万円ほどの300~500Whタイプ、あるいは1万円台で買える200Wh程度のものも便利に使えます。
いずれの場合も使い方は難しくありませんが、過負荷をかけたり無理な配線をすると発火などの事故の原因になりますので十分に配慮しましょう。