ハチミツとはちょっと違った優しい甘味を楽しめる「メープルシロップ」。
それが日本でも採取できると聞いて、取材に出かけてみました。
ロケ地は栃木県日光市のかなり山奥で、関東では一番寒いとされている場所です。
 日本のメープルシロップはイタヤカエデから採取できますが、この樹木そのものは珍しいわけではなくて全国各地の山岳地帯や里山などで普通に見ることができます。
ところが、メープルシロップが採取できる条件として、氷点下の気温が長く続く寒冷地であることが必須で、シーズンも2月後半から3月初旬のほんの短い期間だけ。
しかも、前夜が厳しい冷え込みで、翌日は零度以上の気温に上昇することも条件になります。
そしてさらに、曇天時には採取が期待できず、多少なりとも太陽の光が降り注ぐことも必須。
これらの条件がそろう日を何度かリスケしながら待っていましたが、さすがにシーズンもラストというわけで、今回は曇天予報でしたが取材を決行した次第です。
結果的には、予報を覆して太陽が顔を見せてくれたおかげで、案内してくれた地元の達人もビックリするぐらいに順調な採取の様子を撮影できました。
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厳しくも凜とした大自然の中で育まれた大地のしずく。
ほのかに甘い樹液=メープルウォーターを60倍ぐらいに煮詰めてできたのが、純日本産のメープルシロップです。
煮詰めている途中のものをいただきましたが、30年ほど昔にカナダで味わったものよりもおいしかった(気がします)。
達人が作ってくれたメープルウォーターのカップ麺も、寒さに凍えた身体に染み入りましたね〜。
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その帰り道、今度は我々取材班だけでメープルシロップを採取すべく、イタヤカエデがありそうな渓流沿いの樹林帯へ。
達人に教わったイタヤカエデが生育しやすい場所を探していたら、さっそくイタヤカエデの枯れ葉を発見。
周囲を探すと、それらしき樹木が!
採取用の穴開け道具を持っていなかったので、車のトランクにあったパンク修理用のドリルを利用。
直径5ミリ、長さ2センチほどの穴を開けて、そのへんに生えていたススキを切ってストロー代わりに穴へ差し込みます。
すると、、、ポタッ。
ポタ、ポタ、ポタッ!!
全然規模は違いますが、井戸水や温泉を掘り当てたときの嬉しさってこんな感じなんでしょうか(笑)
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山菜採りと同様にメープルシロップの採取にもルールとマナーが必須ですが、季節限定の最強のアクティビティのひとつだと確信しました。
こららのノウハウは、いずれ『エンジョイ!アウトドア』でご紹介します。
何はともあれ、自然の恵みに感謝!